日経BP社 「星野リゾートの事件簿」

ある程度、レジャー業界にいる人ならば「星野リゾート」という言葉くらいは聞いたことがあると思います。レジャー施設の再生が主業務のように言われることが多いのですが、もともとはリゾートを開発する仕事を生業にしている会社。星野リゾートに頼めば、業績回復率100%ともいわれている。まさに救世主のような会社です。

星野リゾートが関与することになったということや、業績が回復したことなどは報道でしばしば目や耳にしますが、その経緯がどのようなものであったのか?とかどんな苦労があったのか?などは報道やドキュメントではなかなか見られません。

そんなドキュメントがオムニバス形式でまとめられているのがこの本。
洗練されたシステムで対応しているのかと思いきや、従業員を巻き込み、あの手この手と考えて進める。。。非常にアナログな手法がよくわかります。

買収された施設に共通しているのは、
現場の従業員が自分の意思を会社の上層部に伝えることができない(もしくは伝えても握りつぶされる)という不遇に陥っている施設であったということ。
開業当初のバブル時期のコンセプトやターゲットを追い続けてしまい、時代の変化に合わせた運営改善ができていなかった。
という2点。

ここに対して星野リゾートの取り組みは
上下関係はなく、だれでも参加し自由に発言できる組織体制を作る
これからの時代に合ったコンセプトや顧客満足を与える仕組みを現場スタッフで考え出す

今までと真逆の取り組みをするので、当然施設の従業員は戸惑い、反発し、あるものは去る。しかし残されたもので「発言の自由と考える自由」を駆使して創造し、実践していくことで業績を上げていく。

その過程を実にリアルにまとめられている書籍です。

「事件簿」という名前からも察する通り、問題の大きさは想像を超えます。
しかし、会社のトップダウンではない、従業員の現場視点での創造と実践により「事件」は解決されていきます。

全部で11の難事件。

無事解決に至るまでのドラマティックな展開がとても面白くて読み入ってしまった本でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です